(第5話)霊柩車の話

 現在、火葬場までの移動は霊柩車で行われます。
 霊柩車といえば龍などの飾りをした宮型タイプもありますが、クラウンのリムジンタイプのものが主流です。 かつて、
「いつかはクラウン」
 というCMがありました。「月給が上がったら、いつかはあこがれのクラウンに乗ろう」というコマーシャルでした。現在、クラウンに乗るのは、結構、厳 しいものがありますが、最後だけはクラウンに乗れそうです。セルシオやマジ ェスタもあります。中には、
「最後はクラウンではなく外車に乗せてあげたい」
 と希望する方もあります。すると、リンカーンやキャデラック、マーキュリー、ベンツなども用意できます。
ちなみにヨーロッパではロールスロイスやベンツ、アウディ、オメガ、ボルボ、シトロエン、オペルなどの霊柩車が走っています。
では車が普及していなかった時代はどうしていたのかといいますと、人力で柩を移動したのです。その後、人力車、馬車、自動車と変化していきます。当初は自家用車ではなく改造されたトラックだったようです。
ね、霊柩車の歴史は車の歴史そのものなのですよ。
おっと、霊柩車はトヨタだけではなく、日産のものもあります。プレジデントです。三菱には三菱ふそうの小型トラック「キャンター」やマイクロバス「ローザ」をベースにした霊柩車がありますが、マツダはないようです。
おっと、光岡自動車の「ミツオカリムジン」というのもあります。
 さて、「霊柩車の歴史は自動車の歴史でもある」と言いましたね。ということは第三世代の霊柩車はエコカーです。これが、やっぱり、その通り、プリウス の霊柩車です。アドバンスト・カー・エンジニアリングという会社で受注が開 始されました。将来は電気自動車も登場するのでしょうね。