ようこそ宝久寺へ

長江山 寳久寺(宝久寺)は臨済宗 大本山妙心寺派の禅寺であります。慶長二年五月(1597年) 開山安中大和尚により創建されました。 明治維新の住職 義山和尚より本山の法を継いでおります。 所在地は、静岡県静岡市清水区元城町で 清水区のほぼ中央に位置しています 境内には、先々住職(玄祐和尚)が松を植え禅寺の香りを放つようにしています。 かつては寺領とし広大な"燈明田"を有した、と伝承がある。寺領米は、江戸、地元駿府に送られたと言われています。
宝久寺本尊"準提観世音菩薩"は京の都、この地の人々をはじめ、各武将が帰依したと伝わる。

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本堂欄間図より
釈尊を宿す時、母が見た白い象の夢


入江という場所は地理的位置から、昔東海道の陸の交通、海運、巴川による水運の要として人、物の重要な交通の場所として知られていました。また、現在ではアニメのモデル地でもあり広く知られているところでもあります<ちびまるこちゃん>。
宝久寺東側100m位の位置に巴川が緩やかに流れ折戸湾(清水の平野と三保半島の間の湾)にそそいでいます。 河口より数キロ離れているにもかかわらず満ち潮の時にはここの位置でも川の水位が上がります。 逆に引き潮のとき水位が下がります。
江戸中期より、宝久寺正面門脇には、味噌づけ地蔵が供養されており、多くの人々の祈願するところでありました。現在は本堂の西側に安置され霊験を伝えています。(お味噌を供えると願い事がかなうご利益があると信仰されています。病気、けが完治、試験合格など)

境内の北側には、市街地を貫く国道1号線、南側には、旧東海道を配しています。交通の便は良好です。
東名高速清水ICからも、約5分程の距離にあります。

現在の宝久寺本堂は、昭和三十七年四月一日鉄筋コンクリートにて落成したものです。
この本堂は、(富士工業創業者)故大村 林太郎氏の創意工夫の知恵を得て設計に臨んだ建築である。また同 大村氏からは、昭和57年秋彼岸に梵鐘の寄附をしていただきました。 宝久寺に伝わっておりました旧梵鐘については、昭和17年軍への鉄材供出の命により、当時の梵鐘は、時代の流れの中(戦争としての鉄材)に消えて行きました。 大村林太郎氏により供養寄進されたその梵鐘は、仏道成就および人々の平和な世界への願いをこめ、毎朝6時半に3声鐘の音を入江の人々に日々知らせております。
また、本堂上間には、山田籐平様寄進の慈母観音(約2メートル)をおまつりしてあります。

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慈母観音の写真

伽藍は、この他、書院、庫裏、地蔵堂(雨乞い地蔵) などがある

現住職:当山第二十五代 第八世 森 信明 住職